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2015.07.30

採用今昔物語 バブル時代の内定者フォローはオワハラだった?

8月1日からの大手企業選考開始を前に2016年卒の新卒採用も多くの企業が内定者フォローに頭を痛める時期になってきました。
しっかりと段取りし、採用活動を行い、内定出しした学生から内定辞退をされると経営戦略に大きく影響が出てしまいます。
また採用担当者も人の子ですからガッカリもします。

バブル時代には内定辞退した学生に採用担当者がコーヒーをかけたといった話も聞かれたりしましたが、それはあまりにも行き過ぎた行為だと思います。
今回は学生に内定辞退されて悔しい思いをしないためにどんな内定者フォローをしていけばいいのか、昔と今を比較しながら語っていきたいと思います。

バブル期には多くの企業が内定者拘束を行っていた。

私が就職活動をしていた頃は、多くの企業が内定者フォローという名目で数日間旅行に連れていって豪華宴会を行うといった内定者拘束をしていました。
内定者が他社に行かないように囲い込みをするわけです。

私が入社したリクルートも自社保有の国内施設に旅行に行って、テントに泊まり、牧場の牛の乳しぼり体験をしました。(させられました。(笑))
しかし同期の東大卒内定者の中には社長と一緒にアメリカ旅行に行った人もいました。
今どきの就活生の中で話題になっている「オワハラ」「学歴差別」そのものと言えるかもしれません。

でも牛の乳しぼりも捨てたものではなく、同期と一緒に行動することで社会人意識が高まりましたし、アメリカに行った東大の同期には絶対に負けないように頑張ろうといった意識も芽生えたように思います。
一緒に内定者拘束され、牛の乳しぼりをした仲間とは30年経った今でもいいお付き合いをさせていただいてます。

私の頃とは時代も違いますし、学生の気質も違うので一概には言えませんが、企業が真剣に考えてあなたを採用しようとしているといった企業側の熱い想いを伝えるために言葉遣い含め、多少強い活動、表現が必要な場面もあるように思います。
もちろん社会的に問題視されるような活動や言葉は絶対NGですが。

学生の気質に合った内定者フォローの大切さ。

コンサルティング時、私がよく相談を受けるのは「どんな内定者フォローが効果的ですか?」という質問です。
その際「今回の内定した学生達はどんなキャラクターの学生が多いのですか?」といった質問を返すようにしています。

そうしますと明確に答えられない経営者や採用担当者が意外と多いのにびっくりさせられます。内定した学生達がそれぞれどんな考え方を持っているか、他にどんな企業を志望しているのか、といったことをきちんとヒアリングした上で、学生の気質に合ったフォロープログラムを考えるべきなのです。

またもう1つ重要なのは「内定承諾書を回収する前のフォロー」と「内定承諾書を回収した後のフォロー」は大きく違うということです。
内定承諾書回収前は同じモチベーションの学生同士でグループを作らないと失敗することが多いです。
学生は「第一志望企業で内定意識が高い」「他社と比較して迷っている人」「滑り止めと考えていて内定意識の低い人」の大きく3つに分けられます。
内定意識の高い人は問題ないと思いがちですが、意識の高い人と迷っている人を同じグループにして「内定承諾書を回収する前のフォロー」を進めると
意識の高かった人にも迷いが生じるといった現象が起きることがあります。ので、志望度合いはしっかりと見極めた上でグルーピングすることが大切です。

同期意識を芽生えさせることで結束力を高める

私の経験談でも書きましたが、同期と一緒に行動することで社会人意識が高まることは事実です。
「内定承諾書を回収した後のフォロー」は同期意識を高めていくことがポイントになります。

例えば、サービス業系であれば「サービスの神髄を学ぶ」といったテーマで内定者研修会を開き、座学だけでなく実際の職場の空気感も感じさせたり、高いレベルのサービスで有名な場所等にみんなで行って、見学後「何故、あれだけ高いサービスを提供し続けることが出来るのか」について議論させるといったことも効果的です。

営業系であれば、実際にいくらかの予算を出して営業計画を立てさせ、みんなで実践してみてそれを振り返るといったことで仲間意識が高まります。

最近はオワハラが問題視されたこともあってか、内定承諾書には法的効果はなく、承諾書を提出した後でも内定辞退できるということが、学生を擁護する立場のサイトなどにたくさん掲載されています。
それは事実ですのでそれに対して何か言うつもりはありません。
ただ、そういう意識を持った学生がいるのを見逃したままフォロー活動を続けていると、他の学生に悪影響が出てしまうことがあります。
フォロー活動はただ行えばいいというのではなく、日々変わる学生の気持ちを可能な限り捉える努力をし、敏感に対応していくことで内定者全員の意識を高めていくことが本来の目的なのです。

内定者を説得できるのは内定者

フォロー活動や内定者研修を進めていくことで自身を同期と比較させられることで逆に自信を失っていく学生もいます。
そうした学生は何かしらサインを出していることが多いので、そのサインを見落とさずにフォローすることが大切です。

ただ、そのサインは採用担当者ではなく同期の内定者が敏感に感じるものです。
ので、内定者の中にリーダー格の学生を作って何かあればその学生を通してフォローしていくというやり方も効果的です。
内定者を説得できるのは内定者なのです。

最近はフォローツールとしてSNSなどを利用することが増えてきました。
連絡などをやり取りするのに便利というだけでなく、ログの解析ができるので、ある内定学生の気持ちが揺らぎ始めたときに誰とやり取りをしていたかといったことも分析できるので、適切な対応が可能になります。

最近は、豪華客船で旅行するといったバブル期の内定者フォローが復活している感じも多少見受けられますが、
見た目や形から入る内定者フォローでは効果がありません。
まさにバブル期の二の舞になってしまいます。

内定者にしっかりと目を向けた、きめ細かなフォローの積み重ねが内定辞退者を出さないことに結びついていくのです。
そうしたフォローを各社にやっていただけるように私も尽力していきたいと思います。

以上、何かのご参考になれば幸いです。

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