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2017.06.28

中堅中小企業がインターンシップを成功させるためには

今や新卒採用活動において、インターンシップは重要な役割を担っており、多くの企業がインターンシップを実施しています。
本来のインターンシップは学生の就業体験ですが、実際には「学生との早期接触」「母集団形成」「企業の認知度向上」といったことを目的に実施する企業が大半です。

そうした中で、中堅中小企業の採用担当者から、
「なかなか参加者が集まらない」
「現場の協力が得られない」
「採用に結び付けるのが難しい」
といった悩みをよく聞きます。

今回は中堅中小企業がインターンシップを成功させ、採用に結び付けていくためには何が必要かについて考えてみたいと思います。

1Dayインターンシップ解禁でさらに競争激化?

経団連は2017年4月に19卒の就職活動からインターンシップの日数規定を廃止し、1日から可能にする方針を発表しました。
これにより、大手企業でも1Dayインターンシップを実施する企業が増えることが予想されます。
中堅中小企業はマンパワーなどの問題から、なかなか長期間のインターンシップが実施できないといった事情もあり、元々多くの企業が1Dayインターンシップを行っています。
大手企業の今後の動きに「今までも参加者が集まらないことに頭を痛めていたのに、ここに大手が加わるとさらに難しくなるのではないかと心配」といった声をよく耳にします。

確かに多くの中堅中小企業がインターンシップ参加者の確保に不安を持っています。
まずはインターンシップを実施していることを知ってもらう必要があるので、大手のナビサイトに掲載するのは大切です。
その他に、大学のキャリアセンターでもインターンシップ実施企業を受け付けていますので、キャリアセンターを訪問し、そこで申し込むのも一つの方法です。
ただ、大学が希望するのは最低でも5日、通常であれば10日間といった中堅中小企業にとっては長いと感じるインターンシップが多いです。
しかし、キャリアセンターを通した場合にはインターンシップ参加後の学生による報告会に参加出来たりする学校もあり、キャリアセンターや教授とのリレーションを築ける等のメリットもありますので、大手のナビサイトへの掲載だけではなく、少しずつ大学とのリレーションも合わせて築いていくことをお勧めします。

なかなか現場の協力が得られないのも悩みの種

中堅中小企業の採用担当者がインターンシップを行う際の共通の悩みは「なかなか現場の協力が得られない」ということです。
大手企業と違い、マンパワー的な問題もありますし、自社の売上げや納品のことなどを考えると現場の社員が数日間実務から離れるのが難しいというのも理解できます。
よって採用担当者主導でやることになるケースが多くなり、結果、就業体験というよりも会社説明会的なコンテンツになってしまい、参加学生にとってはつまらないものになりがちですし、学校で学んだことを活かせる会社に就職したいという想いが強い理系学生にとっては悪影響になることすらあります。
そうしたことも原因となり、「インターンシップが採用に結び付かない」といった悩みへと繋がってしまうのです。

また「採用に実質的に結び付かない」もう一つの理由に実施時期もあると思います。
大手企業などは夏休みに長期のインターンシップを行いますが、それに合わせて、中堅中小企業で夏休みに短期間のインターンシップを実施しても学生の気持ちを就職活動が本格的に始まる翌年の3月まで維持していくのはかなり難しいものがあります。
であれば、夏休みに行うのではなく、冬休みや試験明けの1月末〜2月上旬に集中して開催した方が得策だと思います。
この時期であれば、就職活動本番までの期間も短いので、学生も自社を覚えていてくれるため、その後の会社説明会参加へ繋がる可能性が高くなります。
少し時間がかかるかもしれませんが、インターンシップと採用活動がうまく連動して、採用に結び付けることができれば、現場の協力も得られやすくなってくるはずです。

学生の心に響くインターンシップとは

インターンシップを採用に結び付けていくためには当たり前のことですが、コンテンツを工夫することが不可欠になります。
ただ1Dayでかつ採用担当者主導でやれることは限られてしまいます。
そうした中で学生の気持ちを掴むためのコンテンツとして例えば「模擬面接」を行うというのも一つの方法です。
その際、18採用時の選考フローを学生に開示しながら、自社の求める人物像を伝えていったり、自社の選考フローに対する学生の率直な感想を聞く場を設けたりすると学生の自社の採用に対する考え等への理解が深まり、自社と学生との距離が縮まったりします。
採用担当者主導でやる場合、自社と学生がお互いに理解を深めることが出来るコンテンツを用意することが大切です。
(勿論、採用担当者が元々現場にいた等、現場に精通されている場合には話は別ですが)

大手企業のインターンシップに参加する学生のほとんどは就職を意識しています。
しかし、中堅中小企業のインターンシップは本当に就業体験といった意識の学生が多く、そのため、通常の選考ではなかなか来ない学生、例えば、上位校の学生が素直な気持ちで参加するケースも結構あります。
ので、その学生に対して、心に響くコンテンツを提供することができれば、採用に繋がる可能性は格段に上がると思います。

かつ、現場の協力も得られればコンテンツの幅も広がり、インターンシップが新卒採用の有意義な手法となっていくはずです。
そのためにはトップが中心となって、トップダウンで現場も協力するように指示する等、進めていくことが何よりも重要です。

今までの結果を大きく変えるためにはこれまでやってきた方法を改善するか、新しい方法を取り入れるかのどちらかしかありません。
今までインターンシップから採用成功していないからやらないのではなく、成功していないからこそ、トップ主導で「成功するまでやるんだ」の強い意志の下、インターンシップ取り組んで欲しいと思います。

以上、何かのご参考になれば幸いです。

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