2016年採用から採用スタート時期が3月に変更になりました。
それを受けての採用スケジュールの変更をはじめ、新たな採用戦略を立て始めている企業も多いのではないかと思います。
採用スケジュールが大きく変わり、それに応じた対応は確かに必要です。
しかし、自社が採用したい人物像など、採用に対する姿勢は大きく変わらないはずです。
よってその採用姿勢を明確にしていくための採用戦略の立案が重要になります。
では、採用戦略を立てるに当たって気をつける点は何か?
今回は、採用戦略を立てる前にまずはやるべきことについてお話したいと思います。
自社に合った採用戦略の立て方
採用戦略には、自社の採用力分析やターゲティング(求める人物像)の抽出、採用スケジュールや選考フローの策定、
説明会のプログラム開発、面接のコンテンツ作成、面接で見るべきポイントの確認、内定者フォロー企画立案・・・等々、
採用時期に合わせて様々なことがあります。
弊社でもこの辺を全面的にお手伝いさせていただいております。
それらすべてをスムーズに連結させていくことが採用成功の鍵となります。
そのためには、事前に経営者の採用に対する考えを聞き、人事の採用方針としっかりと擦り合わせをした上で、
全社で共有して採用活動を進めていくことがポイントです。
しかし「採用戦略がなかなかうまくまとまらない」「毎年、採用戦略を立てて採用活動に臨んではいるが、採用結果になかなか結びつかない」
といった声を聞くことがあります。
自社に合った採用戦略を立てるために、まずは、戦略を立てる『前段階』に目を向けることが大事です。
そこをしっかりと見直すことで、採用戦略がスムーズに立てられるようになるはずです。
学生の本音の定性情報を収集して活用する
多くの企業が採用戦略を立てるに当たって、まずは前年の総括から入ると思います。
その際に参考とするのが、エントリー数、会社説明会動員数、面接受験者数、内定歩留率といった数値データ類だと思います。
もちろんそうした定量情報を見直すことも大事ですし、戦略を立てる上での一つの重要な指標になります。
しかし、採用は学生の気持ちや学生が抱く『イメージ』といった面も大きな要素になりますので、
実は数値化できない定性情報を収集することが重要なのです。
そのためには内定者からしっかりとヒアリングすることをお勧めします。
自社HP内採用ページや就職サイトなどの広報面に関して良いと思う点と改善すべきだと思う点、面接官の印象など、
内定者の本音を聞くと新たな発見があるはずです。
既に御社への入社が決まった学生達ですので、ざっくばらんに意見を言ってくれると思います。
人事が自社の魅力だと考えている点と、学生が魅力に感じた点が実は違っていたということも多々あります。
内定者に2016年の採用広報展開を考えてもらい、それを参考にするというのもいいと思います。
またヒアリングした結果、経営・人事が気づかないようなところで学生の評判を落としているケースが出てくることも少なくありません。
弊社のお客様では内定者フォローの一環として実施しているケースもあります。
繰り返しになりますが、学生の本音の定性情報を収集することは、自社の採用戦略を立てる上で重要なポイントとなるのです。
採用活動を記憶ではなく、記録で残して振り返る
何月何日に会社説明会を行い、参加人数は何人といった、数値の記録を残している企業は多いと思います。
そこから一歩踏み込んで、その記録を当日の天気やその日の状況所感なども含めてもう少し細かく残すことをお勧めします。
「○月×日の会社説明会の動員数が極端に少ないが、天候欄を見直したらその日は朝から大雨だった」
「○月×日の会社説明会から面接へ進んだ人数が少ないが、所感の欄を見直したら、説明時に担当者が大失敗して会場の雰囲気が悪くなった」
「学生の質問に対する当社サイドの回答が的確でなかったため、質問が通常より活発に出なかった」など、前述した学生の本音と同様に数値的記録以外の
定性情報から真の課題が見えてくるのです。
採用競合先の情報を収集する
もう一つ戦略を立てる上でポイントとなるのは、同業他社等、採用競合先の採用情報を収集することです。
自社の採用で手一杯で、採用競合先がどこなのかも認識していないといった企業もありますが、営業活動と同じでライバル企業の情報を知らないと、
差別化等、明確な戦略立案も出来ないと思います。
採用競合先の詳細採用情報の入手はなかなか難しいところではありますが、内定者へのヒアリングや就職情報会社や
弊社のような採用コンサルティング会社から入手するという方法が一般的です。
以上、何かのご参考になれば幸いです。
誠ブログ掲載中「2016新卒採用、戦略を立てる前にまずはやるべきこと」